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赤木さんの夏から秋へ・・・
ガッツポーズ稲が収穫の秋へ
8〜10月をまとめて取材してお送りします。

■8月

8月12日
お盆前に訪問させていただきました。田植え後、2ケ月あまり。ダイナミックな稲に変貌していました。
8月12日 8月12日

8月12日
太陽めがけて突き刺している豪快な風景を目の当たりにすることとなる。手のひら一杯に広げて、太陽光をサンサンとサンクスです。ポットだから可能な稲姿。

■9月

9月12日/出穂期を迎えた。
9月12日 9月12日
ごく太茎から大きな穂が出現。
大きな実りが期待できます。ガチンコ稲に驚きました。
この頃、おいしい所を持って行くスズメたち。追っ払うのではなく、周辺に前年のくず米を撒いておく。招き入れるスズメ害対策。赤木流追っ払い法です。

9月12日
土はホクホク。雑草は一本も生えていません。


■10月の作業

10月18日/いよいよ実りの秋 稲波ハイウェイ完成。
10月18日
ずっしり感のある黄金の色。農家ならこの瞬間を求めて、一生懸命に情熱を注ぎます。

苗
この姿 イネバウア−。可憐ですね。

10月18日
雑草のない稲街道。日光稲街道です。荘厳な感じさえします。

10月20日/稲刈り開始。稲刈り名人の登場。
稲刈り
赤木流稲刈り術の登場。現代農業(9月号)にも紹介された究極の技。
刈り跡にX字を残さない刈り取り法。自ら工夫することが百姓の醍醐味と評しています。工夫次第で作業が楽しくなる。
秋の日差しの中で、エンジン音も快調。コンバインも口一杯にほうばっています。

稲刈り
機械は使いこなして価値が生まれる。機械と一体感を感じました。
垂れた稲穂。そして、この瞬間を待ち臨んでいたかのようにおじぎする稲。シャリシャリ・・・と渇いた音がする。黄金色の穂、ぶつかり合う穂と穂の音・・・心地よい。

稲刈り 稲刈り
すし飯でシャリとはこの音から発しているのではないかと思った次第です。
秋の日差しが赤木さんを映す。もっとも絵になる瞬間だ。情熱と一生懸命こそ日本農業の礎と・・・熱いものを感じました。
自ら百姓と言う赤木さん、その真骨頂はこの後ろ姿にありました。

稲刈り 稲刈り
赤木流機械改良術ここにあり。
コンバインの横に付いているフレーム。刈り取り時、稲巻き込みフレームはどのコンバインにも取り付けられている部分。ここに赤木さんの工夫がある。地面から15cmの高さに取り付けられた追加されたフレーム。これは垂れかかった稲をさばくもの。標準のフレームの下に取りつけたフレームで、倒れ込んだ稲をクローラに巻き込ませない「稲受け止めフレーム」。

稲刈り 籾
稲刈りも終盤。いよいよ取り込み作業。低コストで丸々太った籾。
赤木流稲作の一年の集大成完結。


■取材を終えて

今年の春先から「赤木農法」の醍醐味を取材させていただきました。

戦後の食料増産と相まって農薬を使った農法が主流になり、生態系をゆるがす状況になりました。近代化とは言え、失ったものは大きい。昨今にわかに環境保全型農法への声が高まりつつあります。

そうした中、赤木さんの「菜の花などで抑草する稲作」は、農薬を使わない超低コスト、そしてなにより楽しい農法であることを学びました。菜の花でたんぼを遊びの場として提供し、景観としての演出は行き交う人をほのぼのさせる。
そしてその菜の花の抑草効果は絶大で、見事なまでに雑草が生えなかった。菜の花のゆっくり腐熟が稲の生育にもピタリと遭う。このゆっくりペースが害虫を寄せ付けない。何よりも無農薬有機米は市場ニーズに合った付加価値米として、多くの消費者から「菜の花米」として支持されています。
これからの日本農業のあるべき道を示唆しているように思いました。

今、日本農業は儲からないと言われています。特に、稲作は米価下落の中にあっては、採算が合わず後継者も育っていません。しかし、赤木さんは儲かる稲作を楽しみながら実行されています。

一般的に米1俵の販売価格は、1俵(60kg)で12,000〜13,000円が相場。
赤木さんの無農薬有機栽培米は、1俵24,000円。倍の価格で販売されています。
販売価格1俵当たりの差額は24,000円−12,000円=12,000円の差。
1反(10a) 8俵取れたとして計算すると、差額12,000円×8俵=96,000円の差。1町(1ha)で96万の販売増となります。

しかもコストの差は下表の通り、赤木さんと一般稲作との10a当たりのコストを比較したものである。

  赤木さんの有機無農薬稲 金額 一般稲作 金額
土壌改良剤 なし 0 土壌改良剤200kg 5,500
元肥 乾燥鶏糞300kg 1,600 化成肥料40Kg リン酸肥料20kg 7,000
追肥 なし 0 ケイ酸肥料40kg 3,500
穂肥 なし 0 化成肥料20kg 2,000
薬剤代 緑肥種子代 1,800 一発除草剤
苗箱施薬50g×k
出穂前防除
2,500
4,000
2,500
合計   3,400   27,000

一般稲作の12%の経費で、10aで23,600円の差は、1ha(1町)で236,000円にもなります。
一般稲作とでは、赤木さんの農法は、1反(10a)で、販売価格で96,000円+コスト差23,600円=119,600円の差が生じることとなり、1町では1,196,000円もの差となります。

規模拡大がそのままコスト低減には結びつかないのが現状。しかし、コスト抑制の稲作が展開できれば、本来の規模拡大メリットが出てきます。疎植でしかも植え付け本数を減らし、抑草して管理を楽にする。有機基肥一発で追肥なし。能率と効率を上げる機械を上手く使って、労働時間を短縮。コストを下げるコツは、創意と工夫にあるようです。

今、日本の稲作農家に元気がありません。
ポットを使った付加価値米作りが環境にやさしい農業を誘導し、そして、消費者へ安心・安全を届ける稲作が楽しいものであってほしいと願っています。
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